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横浜そごう美術館に「四谷シモンSIMONDOLL」を観に行った。

人形はけっこう好き。
シモン氏の人形のちょっと妖しく怖い感じが好き。

展示では氏の初期の作品からほぼ年代別に並べられた構成。
そして親交があり影響を受けた人たちとのエピソードも紹介されていた。

澁澤龍彦、金子國義、唐十郎…
きっと熱い時代を過ごしたのだろう。

シモン氏は15歳で人形作家になろうと決意。
以来ずっと人形とともに生きてきたのだという。

状況劇場で女形を演じていた頃の人形は、エロティックで扇情的。
なんだかギラギラしていて若さを感じる。

宗教に傾倒していたという40代のキリストや天使の作品は、苦痛の中で救いを求めていた心情がよく現れていた。
今日観た中では、この箱に入った天使の作品が最も印象的だった。

そして最後に飾られていた最新作という少女の人形は、とても美しく穏やかな表情。
瑞々しい薔薇色の頬をしていて、なんだかほっとした気持ちになり会場を後にした。

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写真は、唯一撮影を許されていた、氏のアトリエを再現したという一角。
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by cactusflower | 2014-06-08 22:33 | 展覧会
週末、東京都現代美術館で「靉嘔 ふたたび虹のかなたに」を観た。
靉嘔については何も知らなかったのだが、この美術館は家の近所なので散歩がてらふらっと入ってみたのだ。

解説によると靉嘔は1960年代にはオノ・ヨーコやナム・ジュン・パイクらと前衛アートの活動をしていたらしい。
しかし、その代表作は何と言っても、引用したモチーフに赤から紫までの可視光線(スペクトル)を重ねる「虹」のシリーズだという。

入ってみると、天井の高い広い展示室にカラフルなレインボーに塗られた大型の作品が延々と続いていた。主なモチーフは、アダムとイブを思わせる男女の立像、女性の乳房を連想させるような二つの円、そして穴。
ある意味分かりやすいこれらのモチーフが、すべてカラフルな虹色に塗りこめられて、執拗なまでに繰り返されている。キャリア50年を超える作家の回顧展だから作品数が多いのは当たり前だが、それにしても、これでもかこれでもかという感じでレインボーを見せられて、かなり圧倒された。

優れたアーティストと凡人の違いは、オリジナルなものを生み出す力だけでなく、執拗に作品を作り続けていけるエネルギーがあるか無いかだな~、としみじみ思う。

翌日は銀座に行く用事があったので、BLDギャラリーに寄って細江英公の写真展を観た。
こちらも回顧展風に5回に分けて彼の代表作を展示していくらしい。今の展示は唐十郎の芝居に出ていた四谷シモンを撮った「シモン私風景」。1971年の作品だ。

細江氏も靉嘔と同じ世代だな~、と眺めていたが、彼は50年代に靉嘔と共に「デモクラート美術家協会」に参加していた画家の瑛九と出会い、大きな影響を受けたという。
何気なく続けて観た二人のアーティストの間に、実は繋がりがあったということになる。
こういうことを知った時って頭の中で何かがカチッとかみ合ったようで、なんだか嬉しくなる。

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ところで、BLDギャラリーのメインの展示室ではなく写真集などが置かれている部屋に、最近の(2002年)四谷シモンを撮ったカラー写真が数点展示されていて、私はこちらの方が気になった。
「シモン私風景」でどぎつい舞台メイクに女物の着物の前をはだけて踊るシモン氏は、はっきり言ってバケモノみたいだが、こちらの初老を迎えた氏は、なかなか渋くていい男だ。
そんなシモン氏が自分で作った人形にうっとりと頬擦りし(彼の本業は人形作家だ)、そこに昔のモノクロ写真が投影されているという、実にお耽美な世界で素敵だった。
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by cactusflower | 2012-02-15 23:31 | 展覧会