映画の神様、ありがとう!

最近私が注目する俳優は、ハセヒロこと長谷川博己だ。
大河ドラマ「八重の桜」で主人公八重の最初の夫を演じた人。
八重とのラブシーンぽい場面もよかったが、私が一番好きなのは鶴ヶ城開城の時の「女がいるぞ!」のシーン。
愛する妻を守るために苦渋の選択をする。実に深みのある演技だったと思う。

そんなハセヒロくんが出演するという映画が封切られたので見に行った。
園子温監督作品 『地獄でなぜ悪い

園子温は最近とても評価されている監督らしいが、過去作品はエログロ強そうで見るのがしんどそうだな~、という印象。しかし今回はコメディだというので見てみたら、なかなか面白かった。

ハセヒロが演じるのは、園監督が自身の若いころを投影しているという自主制作映画の監督・平田。
高校時代、友達と8ミリフィルムで映画を撮り始め、そして「いつの日か、俺は後世に残る1本を撮る映画監督になる!」と誓った。しかし、10年たっても一本の映画も撮れず、ただただ「いつか必ず来る日」を夢見ている、困った男。
「もう30だからこんなこと止めたい」という仲間を、「お前は夢を捨てるのか!」とか青臭いこと言って罵倒する。
まったくウザくて、迷惑なキャラクターだ。

そんな平田役を、ハセヒロは実に楽しそうに演じている(ように見えた)。
きっと彼自身も、「妄想する映画少年」のまま大人になってしまった人だからなんだろう。

さて、平田はひょんなことから映画を撮るチャンスを得る。
それはたまたま降ってわいた偶然からで、その後状況はとんでもない方向へと向かっていく。
しかしそんなことは意に介さない。映画を撮れるということだけに狂喜する平田。
嬉々として撮り、叫び、走る!

ただひたすらに夢に向かって疾走する姿がすがすがしく、痛ましい。

でも、映画の最後にはこう言ってやりたくなった。

いい映画とれてよかったね、平田。
そして、この役を演じられてよかったね、ハセヒロ!
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by cactusflower | 2013-10-09 22:03 | 映画